2022/04/30
足は第2の心臓
こんにちは今日は足は第2の心臓というお話をしていきます
足とは今回のお話ではふくらはぎをさします。
ふくらはぎは全身の血流においてとても重要な役割を果たしています。
動脈と静脈
人の体には血液が流れる血管があり、この血管には動脈と静脈の2種類があります。
動脈は、心臓の血圧で送り出された血液を体のすみずみまで流す働きがあります。
静脈は、動脈によって臓器に送り込まれた血液を心臓に戻す働きがあります。
下半身には全身の血液のうち約70%が集まると言われています。
静脈を通る下半身の血流は重力に逆らって心臓に戻らなければいけません。
その為多くの血液が下半身に集中してしまいます。
それでは、心臓の血圧によって足先まで送り出された血液はどの様に心臓に帰って行くのでしょうか?
筋ポンプ作用
筋肉は運動することで収縮と弛緩を繰り返し、
筋肉が収縮すると血液を押し上げる作用があります。
これを「筋ポンプ作用」と言います。
ふくらはぎは主に、ヒラメ筋と腓腹筋で構成されています。
心臓からもっとも離れた足の血液は、
重力に逆らって上がっていかなければなりません。
それには、ふくらはぎの筋肉がしっかり収縮して、力強くポンプの役割を果たし、
血液を円滑に循環させる必要があるのです。
このように、心臓だけでは補いきれない下半身の血流
を促す働きがあるためふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれるのです。
それではこのふくらはぎの筋ポンプ作用が衰えるとどの様な問題があるのでしょうか?
むくみ・疲れの原因
ふくらはぎは重力などの影響で
血液の巡りが悪くなると冷えてしまうという特徴があります。
冷えは筋肉が固くなることにつながります。
筋肉が固くなるとポンプの働きが弱くなり血流が悪くなってしまいます。
血流が悪くなると、栄養分が体の隅々まで行き渡らず、
老廃物が蓄積されるという悪循環が起こり疲れも抜けづらくなります。
さらに、ふくらはぎは血流だけではなく
リンパ液を体に巡らせるポンプとしても機能しています。
老廃物を運ぶ役割のあるリンパ液の流れが滞るとむくみにもつながります。
この第2の心臓が担う筋ポンプ作用が衰えると、血流が悪くなり、
心臓疾患につながるリスクが出てきたり、足の血流が悪くなるため、
足がこぶのように膨れてしまう「下肢静脈瘤」になる恐れも。
さらには、内臓の血流が悪くなることで、体内に老廃物がたまりやすくなり、
肝臓病、腎臓病、糖尿病など、さまざまな内臓疾患のリスクも上がってしまうと言われています。
という事はふくらはぎの活性化は、全身の健康を保つ為にも効果的です。
それではふくらはぎを元気にするにはどうしたら良いのでしょうか?
健康の為の足のメンテナンス
近頃は在宅ワークも増え座っている時間が長くなり、
通勤時間も減った為に運動不足という方が増えています。
その為、血流が悪くなり代謝も落ち、
夕方になると足のむくみや肩こりで気分まで落ち、
不調の連鎖反応が起きているという方も少なくありません。
そんな方々にも有効な簡単なメンテナンス法をいくつかご紹介致します。
①まずは、足首を動かしてみてください。
縦の動き、横の動き、足首を回してみてください。
左右で比べてみてください。普段意識していない足の違和感、
動かしづらい方向などがあるかも知れません。
まずはそれに気づく事が大切です。
自分の体と対話してください。
もし肩や足先まで力が入ってしまっている
と感じた方はまず深呼吸をしてリラックスしてください。
足首が大きく動く、それだけでふくらはぎの筋ポンプ作用が働き
全身の血流が回復するきっかけになります。
②仰向けに寝て、かかとを丸めた布団など高い位置に起きます。
それだけで重力で下半身に集まった血流やリンパ液が上半身に戻っていきます。
仰向けに寝たまま足を高くあげて、ブラブラと振動を与えることも非常に有効です。
ただしその姿勢で腰などが痛む方はやらないでください。
③転倒を防ぐために壁などに手をついて立ちます。
ゆっくりとつま先立ちをします。出来たら限界までキープ。
無理をせず日に何度か出来たらいいでしょう。
血流改善はもちろん、脂肪燃焼や筋ポンプ作用アップの効果も期待できます。
エクササイズを継続すれば、スラッと引き締まったふくらはぎ
を手に入れることができるかもしれません。
また、つま先で立つと、普通に立ったときと比べて下腹部やお尻に力が入ります。
この時使うのは、お通じに密接に関わる『腹筋下部』や『骨盤底筋』
などの通常の運動では鍛えにくい筋肉。
ここを鍛えることによって、便秘にも効果が期待できます。
最後に
最後までお付き合いありがとうございます。
人間は足から衰えていきます。
つまり健康には足元の健康が不可欠なのです。
地に足がつくという言葉もあります。
足元を意識してみてください。
散歩などもいいでしょう。
それだけであなたもきっと健康に近づく事が出来るはずです。
それでも不安などがありましたら、その時は是非プロにご相談ください。